ゲームレガシー in 東京 Vol.2
はじめに
5月23日・24日の2日間にわたって開催された『ゲームレガシー in 東京 Vol.2』に、同人サークルとして出展してきましたので、ゲームレガシー in 東京の魅力について色々と語っていこうと思います。
会場の所在地
ゲームレガシー in 東京の会場は、JR線/都営三田線の水道橋駅から徒歩約8分の場所にある大和ビルの3階です。
会場まではJR線水道橋駅の西口が最も近いのですが、西口側には階段しかありませんので注意が必要です。
前回は重いスーツケースを担ぎながら階段を降りたのですが、左膝の半月板損傷をやらかしている体でやるような事ではありませんでした。ですので、足の不自由な方は、迷わず東口改札の利用をお勧めいたします。
ちなみに、都営三田線水道橋駅の最寄りであるA2出口は、ホームから改札まではエスカレーターが、出口にはエレベーターが、それぞれ設置されているのでオススメです。
会場内の雰囲気

前回の『ゲームレガシー in 東京』の時もそうだったのですが、プレイアブル展示している『CELIAおかわりっ!for X68000Z』を試遊してくれた人の大半が、夢中になってプレイしてくれるのです。
他の即売会では、プレイアブル展示をしても見向きもされないか少し触っただけで止めてしまう人が大半なのですが、『ゲームレガシー in 東京 Vol.2』では時間を忘れてプレイに没頭してしまう人ばかり。それだけでも作り手としては非常にありがたい事なのですが、試遊後に『CELIAおかわりっ!for X68000Z』をご購入して下さる人が多かったです。
また、購入されなかった人の殆どは、X68000 Zを所有していない人や、『CELIA for MSX2』の完成を待ちわびている人で、中には「次のZUIKIの決算セールで本体を買うつもりなので、本体より先にCELIAを買います!」と仰ってくださった人もいらっしゃいました。
まとめ
『ゲームレガシー in 東京』は、出展者にとっても、一般来場者にとっても、本当に心地の良い即売会だったと思います。
最近は大きな会場の即売会が増えてきましたが、やたらと広い会場でも通路の幅が広くなってしまうと立ち止まってもらえないという出展者側の深刻なジレンマがあります。その点では、『ゲームレガシー in 東京』の会場は丁度良い規模な事もあってか、他の人が試遊しているのを見て興味を持ってもらえるので、試遊が殆ど途切れませんでした。
また、イベントを盛り上げる為にゲームインパクト様が企画を用意して下さっているお陰で、関東では珍しくアットホームというか温かみを感じる事ができる即売会でした。雰囲気としては、関西のGAME ANTIQUEの雰囲気に少し似ている感じでしょうか(あちらはサービス精神旺盛な関西人特有のノリが全開なので、比較対象にするには少々厳しいですが…)。
最後に
この場を借りて、2日間に会場にご来場頂いた皆様と主催のゲームインパクト様に、改めてお礼を申し上げます。
次回は『CELIA for MSX2』を引っ提げて参加できれば、と思います。
2025年の振り返りと2026年の予定について
2025年もいよいよ終わりが近づいてきました。
弊サークルにとっての2025年を一言で表すと「未達の一年」でした。
サークル参加をしたイベントは以下の7つ。
- RETRO GAME SUMMIT Lv.4
- ゲームレジェンド39
- MSXフリマ in DEVCON11(2日目)
- コミックマーケット106
- 第15回マイコン・インフィニット☆PRO-68K
- GAME ANTIQUE 2025
- ゲームレジェンド40
それぞれ『CELIA for MSX2』の頒布を行う目的でサークル参加申込みをした筈なのですが、以前から不調であった心の病が一気に悪化した事で創作活動が停滞してしまい、結果的にリリースを2026年に持ち越ししてしまう事となってしまいました。
誰よりもCELIAを深く愛しているからこそ、ズルズルとリリース延期を繰り返すたびに罪悪感にさいなまれ、そんな状況を招いた自分を許すことができなくて自分を責め、それが心理的負担として蓄積していく…という、負のスパイラルに陥っていました。
そこで大変恐縮なのですが、『CELIA for MSX2』を確実にリリースするためにもここで一旦リリース予定日を「未定」とさせていただき、リリースの目処が立ったタイミングで改めて告知をさせていただきたいと思います。
2026年は、下表のイベントへのサークル参加を予定・検討しております。
| 日付 | イベント名 | 申込状況 | 都道府県 | 住所 | 会場 |
|---|---|---|---|---|---|
| 01/25 | ゲームレガシー東京 | 当選 | 東京 | 千代田区神田三崎町 | 大和ビル |
| 03/21 | RETRO GAME SUMMIT Lv.5 | 当選 | 東京 | 八王子市明神町 | 東京たま未来メッセ |
| 06/28 | GAME ANTIQUE 2026 | 申込済み | 大阪 | 大阪市此花区西九条 | 此花会館 |
| 08/16 | コミックマーケット108 | 募集開始前 | 東京 | 江東区有明 | 東京ビッグサイト |
| 10/11 | 第16回マイコン・インフィニット☆PRO-68K | 募集開始前 | 東京 | 千代田区外神田 | 秋葉原UDX |
完成するまでは開発中の最新バージョンを使ったプレイアブル展示を行い、準備ができ次第頒布を開始する予定です。
それでは、2026年も宜しくお願い申し上げます。
GAME ANTIQUE 2025のサークル参加について
Xでも告知いたしましたが、11月23日に大阪・西九条の此花会館にて開催される「GAME ANTIQUE 2025」にサークル参加いたします。
GAME ANTIQUE 2025の詳細については、次のページをご確認ください。
当サークルの当日の頒布物は次の通りです。
- CELIAおかわりっ!for X68000Z
- SoundCoreSLOT EXG
- 似非SCCDisk MAXIMUM キット
- Mami-VSIF for MSX
- Mami-VSIF-pro MDセット
- 猫の手1号b+猫の手SFCPADセット
- 猫の手1号b+猫の手SSPADセット
- 猫の手0号Stack
(「CELIAおかわりっ!for X68000Z」以外は、にがHP様からの委託頒布物です)
頒布物
CELIAおかわりっ!for X68000Z
即売会での頒布は今回で最後になる予定です。店舗委託はBEEP様のみとなっているため、西日本エリアにお住まいの方はBEEP様の店頭および通販サイトを除きますと、今回が入手のラストチャンスとなります。
リアルタイム・アクションパズルゲーム『CELIAおかわりっ!for X68000Z』は、BEEP様の店頭および通販サイトにて絶賛発売中。
— B-Cat Software (@BCatSoftware) 2025年6月29日
X68000 Zをお持ちの方、そしてX68000 Z SUPER/XVIのクラファンに支援された方、まずはプレイ動画を御覧くださいませ!#X68000Z #X68000Z2https://t.co/P8HFi8JtiT pic.twitter.com/R9fFfjVNhP
SoundCoreSLOT EXG
2スロットの拡張スロットだけでなく、MSXで低ノイズの音声出力を実現できるため、新田忠弘氏(元マイクロキャビン)をはじめ、多くのコンポーザー様にご愛用頂いております。
今後は追加生産の予定はございませんので、今回会場に持参する分で終売となります。
また、在庫僅少のため、直ぐ完売すると思われますので、購入を検討されている方はご注意ください。
似非SCCDisk MAXIMUM キット

1MバイトのSRAMを搭載した不揮発性RAMディスクとして利用できるカートリッジのキットです。
Nextor(MSX-DOS2互換OS)を組み込む事で、ドライブレスのMSX本体でもDOS環境を利用することができます。
SCC音源LSIはMGSDRVやVGMPlay等からも利用可能です。
※本キットにSCC音源LSIは付属しておりませんので、別途ご用意ください。
MAmi-VSIF for MSX
Windows PCからMSXまたはPC-6001シリーズの音源を制御できる同人ハードです。
Cubase等のツールで作成した楽曲をMSXの実機で演奏することができます。対応している音源は、PSGやMSX-MUSIC(OPLL)の他、MSX AUDIOやヤマハのYM2151搭載カートリッジなどの市販製品やSCCカートリッジ、それに加えてOPNAカートリッジなどの同人ハードにも対応しています。
Mami-VSIF-pro MDセット

MAmi VSIF for MSXのメガドライブ版で、Windows PCからメガドライブの内蔵音源を制御できる同人ハードです。
アーシオンの作曲作業では、本製品のプロトタイプ版が用いられているそうです。
アーシオンのBGMはCubaseで @SNDR_SNDL さん制作のMAmidiMEmo VSTを使い、曲の大枠を作ってから、ConvFMMLコンバーターでMucom88winフォーマットに変換後、mmlguiで細部を作り込む、という手順で作っています。mmlguiはMUCOMと共通点が多いので、chatGPTでMMLコンバーターを作って移植しています。
— 古代祐三 Yuzo Koshiro (@yuzokoshiro) 2024年7月20日
在庫数僅少のため、完売の際はご了承ください。
猫の手1号b+猫の手SFCPADセット
MSXやX68000等の所謂「ATARI規格」ポートに接続して使用できるワイヤレスコントローラーの受信機と改造済みジョイパッドのセットです。
赤外線方式を採用しているため、他のワイヤレスコントローラーと比べて低遅延です。
速度調整可能な連射機能など、便利な機能を搭載しております。
猫の手1号b+猫の手SSPADセット
SFCPADセットと同じ機能の他、セガサターンコードレスパッド互換機能を搭載しております。
猫の手0号Stack
猫の手SFCPAD/SSPADをMSX0 Stackで使用するための同人ハードです。
ワイヤレス接続のため、MSX0 Stackでシューティングゲームやアクションゲームをプレイしている最中に手ブレが発生しないだけでなく、低遅延なので飛躍的にレスポンスが向上します。
プレイアブル展示をいたしますので、会場で実際に触ってみてください。
お詫び
現在開発中の「CELIA for MSX2」ですが、諸事情により開発が大幅に遅れているため、頒布を延期させていただきます。
年内に頒布開始を予定しており、早ければ12月14日に埼玉県川口市で開催の「ゲームレジェンド40」にて頒布を開始する見込みです。また、その際にはBOOTHでの頒布も同時に開始いたします。
GAME ANTIQUEの会場では、間に合えば開発中バージョンのプレイアブル展示を行いたいと思います。
【雑記】同人ゲームのパッケージ等に関するあれこれ
はじめに
皆様もご存知の伝説的ゲームクリエイターである内藤時浩氏が開発したXeGrader for MSX2が、ついに4月1日から予約を開始しました。
【予約販売開始】XeGrader for MSX2 の予約を開始しました。皆様よろしくお願いいたします。詳細はこのリンクからご確認ください!基本パッケージと特別付録付きパッケージがあります。https://t.co/xBQuMgClbl pic.twitter.com/0qfi9OvME6
— 内藤 時浩 (@NAITOTokihiro) 2025年4月1日
2月に体験版が公開された時、私はCELIA for MSX2の開発で手一杯だった事もあり、XeGrader for MSX2の動作テストには参加しませんでした。興味はあったのでWebMSXやOpenMSXで数時間遊んではみましたが、バグの発見には至らなかった事もあって「遊びました」等の報告はしませんでした。
その代わり、CELIA for MSX2のために調べて蓄積してきたノウハウを内藤さんにDMで提供していました。
今回のXeGraderの値段を抑える事に成功した背景には、MA-Xさんが製造ノウハウを惜しげもなく伝授して頂いたからに相違ありません。そのため、私が試行錯誤する時間が大幅に削減できたので、コストダウンに注力することが出来ました。ここにオープンで感謝の意をお伝えいたします。 https://t.co/d56Ry5FwTL
— 内藤 時浩 (@NAITOTokihiro) 2025年4月2日
この時のリプライでも書きましたが、時間さえかければ同じノウハウは得られていた筈なので、内藤さんが必要としているノウハウを勿体振らずに共有しました。私が若かった頃に内藤さんが作ったゲームソフトで十分楽しませてもらったので、その恩返しができて良かったと思っています。
…で、ここからは私がパッケージに関するノウハウを得るに至った経緯を紹介しようと思います。
パッケージに凝り始めた経緯
CELIA for X68000販売継続の危機?!
ある日、BEEP秋葉原店に行くと、従業員の某氏から次のような相談を受けました。
最近は、同人ゲームも綺麗なパッケージが増えてきました。
CELIAは今の状態(OPP袋にA4判の取説1枚)だと陳列しても他の商品と比べて見劣りしてしまうので、いい感じに改善することは可能でしょうか?
AKIBA PC Hotline!で紹介された時の当該記事内の写真を見ていただくと一目瞭然ですが、確かに見栄えはしません。
取扱説明書は東京カラー印刷様で印刷していただいたA4判両面カラー印刷ですので、カラーコピーやプリンターで印刷するよりも全然綺麗ではありますが、パッケージングはOPP袋のみと簡素でしたので、「いかにも同人」というチープさは否めませんでした。
この頃のBEEP様では、Windows PC用同人ゲームの取り扱いが始まったばかりでした。Windows PC用同人ゲームの媒体の主流はDVD-ROMですので、CD用ジュエルケースやDVD/Blu-ray用トールケースにDVD-ROMを入れ、カラフルなイラスト入りのジャケットを差し、シュリンク梱包をしているものばかり。それらと比べてしまうと、たしかにOPP袋の梱包では見劣りしてしまって勝ち目がないのは明白でした。
5インチフロッピーディスクの製造・販売が終了して久しい時期でしたので、5インチフロッピーディスクを収納できる汎用的なパッケージなど存在する筈もありません。ましてや業者に専用箱の製造を発注したら、製造原価が跳ね上がってしまって販売価格が3倍以上になってしまいます。
この時は流石に2ヶ月間ほど真剣に悩みました。前述の某氏には悪気など全く無かったのでしょうが、その時の私は「改善できるまでは追加発注はしません」という意味で受け止めていました。
この時の私は、「ワンストップの製造ソリューションが確立しているWindows PC用同人ゲームと同等のクオリティを求めるとか、無理難題にも限度があるだろ!」というのが本音でした。しかし、ここで引き下がってフェードアウトしていくのは正直言って悔しいではないですか。
ここから私のプライドを賭けた勝負が始まりました。次の3点を死守した上で、前述の某氏を驚かせてやろうと心に誓いました。
- 原価以上の見栄えに仕上げる
- 販売価格を可能な限り下げる
- 製造に係る労力を可能な限り軽減する
とある同人誌との出会い
まず最初に探したのは、パッケージングについてのノウハウを公開しているWebサイトや同人誌でした。そして辿り着いたのが「Doujin Game Package Design Vol.02」という同人誌でした。
この同人誌、購入して本当に良かったと思います。とにかく誌面がクールなんですよ。実例を図鑑的な体裁で解説しており、読みやすい上に知りたいことは全て網羅されており、情報の過不足がない。
いやホント、これから同人ゲームを作ろうと考えているならマスト・バイなのは間違いないのですが、残念ながら現在は頒布されておりません。電子書籍でも構わないので再販して頂きたい一冊です。
しかし、ここで問題が発生しました。誌面で取り上げられてるのは全てWindows PC用同人ゲームですので、当然ながら媒体はDVD-ROMだけです。拙作「CELIA for X68000」は5インチフロッピーディスクですので、全く以て参考になりません。当たり前と言えば当たり前の話です。
他にも参考になるWebサイトや同人誌を探しましたが、結局見つけることはできませんでした。
この同人誌に書いてあった製造ノウハウは役に立ちませんでしたが、パッケージや取扱説明書を市販ゲームソフトのレベルまで引き上げるためのデザイン面でのノウハウは非常に役に立ちました。
創意工夫を経て…
「先人達によって蓄積されたノウハウを拝借する」という目論見は、この時点で見事に失敗に終わりました。
「あきらめたらそこで販売終了ですよ?」
「安西先生…同人ゲームが作りたいです…」
気を取り直して、5インチフロッピーディスクがぴったり入るケースを探す事にしました。
毎日何時間もググって調べるだけでは飽き足らず、外出した時は目に入る箱という箱の内寸を測っては「これじゃ入らないか…」とか「これは高過ぎるか…」とかブツブツと独り言を言ってはため息をつく日々。
そしてようやく、現在使用しているパッケージに辿り着きました。

元の製品の状態だと5インチフロッピーディスクを収納することができなかったため、内側の余分な箇所をアートナイフで切断する加工が必要でしたが、その程度の労力で解決できたのは非常に幸運でした。
ケースさえ選定できれば、あとは印刷物だけです。Adobe Illustrator*1を使ってジャケット、取扱説明書、フロッピーディスクラベル、スリーブ(所謂パンツ)のデザインを作成し、各印刷業者に発注するだけです。
原価は倍以上に跳ね上がってしまったものの、努力の甲斐あって「原価以上の見栄えに仕上げる」「販売価格を可能な限り下げる」「製造に係る労力を可能な限り軽減する」という目標を達成することができました。
前述の某氏からは「良くなりましたね!」とお褒めの言葉を頂きましたが、ここに漕ぎ着くまでにはこれだけの苦労と努力があったわけです。
斯くして、ようやくBEEP様へ再び納品できるようになりました。
2025/04/03 16:43追記
この時の無理難題を解決するために得たノウハウが、後にとても役に立っております。心から感謝しております。
まとめ
今はWindows PCが主流の時代ですから、レトロPCやレトロゲーム機に丁度良いソリューションが存在しないのは仕方がないことだと思います。また、それらが現役ハードウェアだった時代の即売会では、フロッピーディスクとコピー紙の取説1枚を梱包せずに手渡しするのが主流であり、良くてもOPP袋で梱包する程度でしたので、現代のスタイルでレトロPC向け同人ゲームを売るということ自体が非常に挑戦的な事なのだと思います。
宣伝
CELIA for MSX2が完成次第、CELIAシリーズのパッケージやデザイン等のソフトウェア面以外のノウハウや体験談を同人誌にしようと思います。
これからレトロPCやレトロゲーム向けに同人ゲームを作ろうと考えている人には参考になるかと思います。
間に合えば夏コミ(C106)、遅くても第15回マイコン・インフィニット☆PRO-68K(MI68)の会場で頒布しようと思います。
同人ソフトと著作権表記の問題
はじめに
先日、Xにて当サークル代表(@max_2608)が次の引用リポストを投稿しました。
これ(リンク先)と関係あるのかも。
— MA-X @ B-Cat Software (b-cat.jp) (@max_2608) 2025年3月19日
昔の同人ソフトやフリーウェアの場合、本名や連絡先を公開していないケースも珍しくないので③-1になる可能性があり、連絡先が草の根BBSだったり現在無効になってるメールアドレスだと④-2になる。https://t.co/xeWVzP2g0e https://t.co/XSfx9fVSqh pic.twitter.com/90iNMHAdLj
この投稿の目的は、引用元のトラブルについて邪推や糾弾ではなく、2023年の法改正が同人活動に悪影響を与える可能性について純粋に気になってしまったからです。
Xで始めた話題ですが、Xというツールはこういう議論には不向きだと思い、ここに当サークルとしての見解をまとめる事にしました。
新制度の影響
引用リポストの中で取り上げられている赤松健議員のフロー図を下記に引用します。
これを、同人ソフトに当てはめてみましょう。
- ① 個人または趣味のサークルであるため、集中管理されていない → ②へ
- ② 無断複製および配布の禁止が明示されていない → 新制度の対象
- ③-1 連絡先が明示されていないと連絡不能と判断される → 新制度の対象
- ③-2 連絡後
- ④-1 返答がある → 新制度の対象外
- ④-2 一定期間返答がない → 新制度の対象
同人ソフトの場合、②について明示されていないケースも少なくありません。また、住所・氏名を明記していない作品の方が多いだけでなくサークル名やペンネームだけしか明示されていない事も珍しくありません。更に、インターネットやSNSが普及する以前の同人ソフトの場合は、権利者へ連絡する手段が存在しません。
これらの理由から、同人ソフトは
著作権表記の課題
当初、CELIA for MSX2では起動直後に著作権に関する警告の画面を挟む予定でした。但し、具体的な文言は完成目前で検討しようと考えていました。
前述の引用リポストをご覧になったのか、内藤さんも著作権表記について気になったようです。
うーん、著作権の文言画面要るかなあ。要るかと思って作り始めたんですが、ちょっと大仰な感じもするよね。どうしよう…。インディーズで既に発売してる皆さんの意見とか、購入する側の意見とか聞きたいです。
— 内藤 時浩 (@NAITOTokihiro) 2025年3月20日
その後、数名からのリプライを受けて、起動時に警告文の表示を行う方針を取り下げる決断をされたようです。
これから遊ぼうとしてる人に「いいか!コピーすんじゃねぇぞ!」ってのは、ダメだよなあ。だいたい目にする大多数の人は正規ユーザーで、コピーしちゃう人はごく一部。そして、そのごく一部は警告なんか気にしないと。くっそお…、なんか理不尽だ。って、購入者は思うよねぇ…。
— 内藤 時浩 (@NAITOTokihiro) 2025年3月20日
無断配布対策を目的としては無粋なだけで邪魔な存在だという点では、当サークルも完全に同意です。前述のように、文言に悩んで実装を先送りにした経緯があるくらいです。
当サークルの見解としては、(起動時ではなくとも)ゲーム本体のどこかに権利者の連絡先や著作権法の警告を確認できる画面を設ける必要はあるのではないかと考えております。
その理由を次に挙げます。
著作権法の警告および権利者の連絡先明記の必要性
本件に関する当方の目的ですが、法的拘束力による無断複製・配布の抑止ではなく、あくまでも著作権法の新制度(権利者とコンタクトが取れない場合の例外措置)の乱用を防ぐことが最大の目的です。
無断配布するような人達のためにどんな対策を施そうが、大半は無駄に終わってしまいます。それは、パソコンソフトがフロッピーディスクにプロテクトを施してはファイラー(プロテクト解除ツール)で対策されて……を繰り返していたことからも明白です。
では、著作権法の警告や権利者の連絡先をゲームソフト内に入れる事は無駄なことでしょうか?
前述の通り、2023年の著作権法改正に伴う新制度は、条件次第では権利者の許諾を得ずに著作物を利用することができてしまいます。それを防止するためにも、次の対策が必要になります。
- 無断複製および配布の禁止を明示すること
- 著作物の利用に関する交渉が可能な連絡先を明示すること
上記の条件を満たすためにも著作権に関する警告や連絡先の明示は必要ではないかと当サークルでは考えております。また、「取扱説明書に記載すれば大丈夫」という意見も見受けられますが、そもそもゲームソフトのイメージファイルに取扱説明書をスキャンしたPDFファイルをご丁寧に添えて無断配布くれるような律儀な人などいないと考えた方が良さそうです。
無断配布された同人ソフトが数年の月日が流れてパブリッシャーの目に止まり、販売許可を得ようとしても権利者に連絡が取れなかったら……。そのような可能性を考えたら、やはりゲームソフト本体に(起動直後ではなくとも)表示する機能は必要ではないかと思います。
強制的に見せられる画面もはない限り、その機能を追加した事について「俺達を泥棒扱いするな!」と文句を言うような人が現れたとすれば、単にその人が過剰過ぎるだけではないでしょうか。
まとめ
MSXソフトのパッケージ(外装)について
はじめに
本当は「CELIA for MSX2」の頒布を開始してからブログ記事としてまとめる予定でしたが、大幅に開発が遅れている上に、旬のタイミングを逃してしまうと思い、フライングではありますが「CELIA for MSX2」のパッケージの選定のために調べた情報を先出しいたします。
尚、この記事の内容は当サークルがパッケージの選定をしていた2023年前後の情報であり、現在は更に良い選択肢が存在するかも知れない事を先にお断りしておきます。
パッケージのバリエーション
ユニバーサルシェルケース
「CELIA for MSX2」で採用しているパッケージで、AliExpressやAlibaba、eBayなどで購入できます。
大きめな透明のパッケージで且つ自作のインレイを差し込めるので、非常に見栄えが良いです。
数年前までは海外のMSX用インディーゲームのパッケージで採用例が多かったのですが、現在はあまり採用例を見かけなくなりました。

SFC、MD、NES、SNES、N64、CD-ROMなど、あらゆるゲームソフトで使用できるように工夫されているのが特徴ですが、その反面であらゆるカートリッジに対応させている影響でMSXのROMカートリッジをしっかりと固定する事ができません。
MSXのROMカートリッジを完全に固定するためのアジャスターの3Dプリンター用モデルを有志の方が公開して下さってはいるものの、3Dプリント出力サービスを請け負ってる幾つかの業者で見積もりを確認したところアジャスターの原価がパッケージの価格より高かったので、アジャスターの装着を断念しました。
3.17 21:45追記
このケースには上記以外にも欠点があります。それは、ケースの外側の角の部分の強度が衝撃に弱い事です。落下等による衝撃により、角の部分が破損する事があります。
メガドライブ用シェルケース
メガドライブ用市販ゲームソフトのパッケージに使われていたケースの模造品で、AliExpressやAlibaba、eBayなどで購入できます。
前述のユニバーサルシェルケースと同様に、外側のフィルムにインレイを挟むことで市販ゲームソフトのような仕上がりにすることができます。
また、メガドライブとMSXのROMカートリッジの寸法はほぼ一緒なおかげで、ケース内にROMカートリッジをしっかりと固定することができます。

ここまで読むとベストソリューションのように思えますが、欠点が2つほどあります。
1点目は、ROMカートリッジを固定する爪がかなり固い上に、先端部が鋭いのでROMカートリッジに傷をつけてしまう可能性があることです。
気になる場合は、目の細かいヤスリ等で爪の先端を軽く削ってしまうと良いでしょう。
2点目は、インレイを挟む外側のフィルム部の接合(プラスチック溶接)が雑で、フィルムが斜めに接合されていたり接合が不十分な仕上がりの商品が多く紛れ込んでいます。そのため、歩留まり率が非常に悪いです(私の経験では約3割以上が不良品でした)。
治具を使って自力で直すという選択肢もありますが、その工数や労力を考えると現実的ではありません。歩留まり率の分だけ多めに購入し、不良品は処分してしまうか空いている時間で地道に直して再利用するのが現実的でしょう。
「CELIA for MSX2」で採用しなかったのは、主に2点目が理由でした。
キャラメル箱
キャラメル箱といってもピンとこない人も多いのではないでしょうか。名前の通り、キャラメル等の外装として用いられることの多い紙箱で、材質は主にコートボール紙若しくは厚手のコート紙が用いられます。
平成末期~令和にかけて国内でリリースされたファミコン用同人ソフトの大半で、このキャラメル箱が採用されています。
ROMカートリッジと同じサイズの箱にすればトレイ等も不要になりますが、取扱説明書のサイズもそれに合わせる必要があります。一般的な印刷所ではこのサイズに適した選択肢が存在しないため、サイズ指定で注文するか(大抵の印刷所では追加料金が必要です)、A4判で両面印刷したものをデスクカッター等で裁断して自家製本をする必要があります。
ROMカートリッジよりも大きいサイズにする場合、隙間を埋めるための工夫が必要になります。ROMカートリッジを固定するためのトレイを自作するか、隙間を埋めるためのスペーサーまたはトレイを入れて対処を必要があります(入れないと箱の中でROMカートリッジが遊んでしまいます)。
キャラメル箱は最もスタンダードな紙箱の型ですので、安くて仕上がりの良い業者を探すことをお勧めいたします。「キャラメル箱 フルカラー印刷」等のキーワードで探してみてください。
N式箱
N式箱もキャラメル箱同様にスタンダードな紙箱の型で、材質は主に段ボールになります(段ボール以外の材質では強度が足りないため、ゲームソフトのパッケージにはお勧めできません)。
段ボールの表面に印刷できるように加工したものを用意している業者も多いですが、鮮やかなカラー印刷を施すのはやや不向きになります。どうしても鮮やかな印刷で彩りたいのであれば、カラー印刷したスリーブをN式箱に被せてしまうという選択肢があります。
N式箱に限らず任意のサイズの紙箱を発注する場合には、裁断のために使う「抜き型」も一緒に作る必要があります。そのため、たとえ少量生産であっても抜き型の制作費が加算されます(少し調べれば分かりますが、抜き型は意外と馬鹿にならない金額です)。
そこでお勧めなのが、下記リンク先のように既存サイズの無地のN式箱をまとめ買いし、その中に固定用の紙トレイや額縁台紙を入れることでROMカートリッジを固定してしまう方法です。但し、この方法ではN式箱に直接印刷することができないため、スリーブ(前述)と組み合わせる必要があります。
下記リンク先で紙トレイと額縁台紙のテンプレートを作ることができます。そして、作成したテンプレートをプリンターで厚紙に直接印刷してカットするか、型紙に印刷して厚紙に重ねてカットします。あとは、作成した紙トレイ(または額縁台紙)をN式箱の中に両面テープ等で固定すれば完成となります。
まとめ
残念ながら、MSXのROMカートリッジをぴったり収納できる既製パッケージのニーズが1990年代で終わってしまったため、純正どころかクローン商品すら存在しません。たまたまメガドライブのROMカートリッジと同じサイズだったことから、辛うじてメガドライブのROMカートリッジに対応したケースが流用できるのみになります。
在庫の置き場所や歩留まり率の悪さによるコスト増を無視できるのであれば「ユニバーサルシェルケース」若しくは「メガドライブ用シェルケース」を、在庫の置き場所が無ければ「キャラメル箱」若しくは「無地N式箱+スリーブ+紙トレイ」を選択するのが無難ではないでしょうか。
価格については、円相場で大きく変わってしまう上に昨今の不安定な世界情勢の煽りを受けて大幅に変動する可能性があるため、具体的な金額を書くのは差し控えさせていただきました。必要に応じてご自身で調査した上で比較検討をお願いいたします。
RETRO GAME SUMMIT Lv.4(おしながき)
3月22日に開催が予定されているイベント「RETRO GAME SUMMIT Lv.4」での頒布物および展示物について告知させていただきます。
RETRO GAME SUMMITの詳細については下記公式サイトを御覧ください。
当サークル頒布物・展示物
CELIA for MSX2
現在開発中の「CELIA for MSX2」ですが、リリース予定日を正式に延長する事を決定いたしました。主な理由は、演出面の大幅なテコ入れになります。そのため、RETRO GAME SUMMIT Lv.4での「CELIA for MSX2」の頒布およびプレイアブル展示はキャンセルとさせていただきます。
これまでに数々のゲームソフトを開発してきたレジェンドの内藤時浩さんが現在開発中のMSX2用新作ソフト「XeGrader」をはじめ、海外でもMSX2の新作ゲームソフトが次々と発表されており、今の状態のままでは他のゲームソフトに見劣りしてしまうと判断したためです。
新たなリリース予定日ですが、5月末に開催が予定されている日本パーソナルコンピュータ博物館の開館記念イベントのフリーマーケット(2日目)に設定いたします。当日の午前中はフリーマーケットが開催され、午後からはMSXDEVCON11の開催が予定されています。
博物館とIOTメディアラボからのお知らせ
— 西 和彦 Kazuhiko Nishi (@nishikazuhiko) 2025年1月23日
本日の博物館企画会議とMSXの関係者が集まり、小田原の日本パーソナルコンピュータ博物館の開館と記念イベント、次のMSXDEVCON11を同じ時期にしようということになりました
Nippon
Personal Computing
Museum
大学予定地2号館… pic.twitter.com/za98dSLVZF
Early Bittersweet Sound Collection
イベント限定価格 1,000円
当同人サークルがこれまでに開発・頒布した同人ソフトおよび他サークルに楽曲提供した楽曲をほぼ全曲を収録したサウンドトラックです。
bandcampにてデジタルアルバムを販売中ですので、RETRO GAME SUMMIT Lv.4にご来場できない方や当日購入し忘れた方は、是非bandcampにてご購入ください。
bandcampでは全トラックを試聴することが可能です。
委託頒布物(にがHP様)
以下は、にがHP様からの委託頒布物となります。
SoundCoreSLOT EXG(核スロ)
イベント限定頒布品 16,000円
MSXのスロットを2つ拡張すると共に、SoundCoreSLOT EXG(以下「核スロ」と表記)に搭載されたOPLLとPSGの音声をMSX本体を介さずに出力できるという特徴があります。更に、SCC等のサウンドICを搭載したROMカートリッジを核スロの拡張スロットに挿す事により、ROMカートリッジの音声出力もMSX本体のノイズの影響を受けずに核スロの音声出力にミキシングされます。
→ 取扱説明書はこちらで確認できます。
似非SCCDisk MAXIMUMキット
イベント限定頒布品 10,000円

1MBのSRAMを搭載した不揮発性RAMディスクのキットです。
SRAMディスクとしてだけでなく、SCCを低ノイズで発音できるように設計されているため、SCCを使った作曲活動やマスタリング音源の作成で威力を発揮します。
核スロ等のMSX本体を介さずに音声を出力できる機器と組み合わせる事により、SCCのポテンシャルを最大限に発揮することができます。
本製品にはSCC音源LSIは付属しておりません。SCCを搭載したゲームソフト等からSCC音源LSIを取り外す等してご用意いただく必要があります。
→ 取扱説明書はこちらで確認できます。
Mami-VSIF proキット
イベント限定頒布品・特別価格 500円

Mami-VSIF dongle for MSXの高速版キットです。ジャンパを変更する事により、MD/MD互換機等でも使用できます。
MAmidiMEmoがインストールされたWindows PCと本製品とをUSB-Cケーブルで接続し、MSXやMD/MD互換機をMIDI音源として制御することができます。
Adafruit社のFT232Hモジュールは付属していません。MDでご使用になれば比較的安定したPCM音源の再生が可能です。
Z80搭載MSXでもご使用になれますが、MSX turboRで使うことで高速性能が発揮されます。
PanasonicのFS-A1WX/FX/WSXの高速モードはサポートしておりません。
→ 取扱説明書はこちらで確認できます。
Mami-VSIF dongle for MD & VSIFドライバーセット
イベント先行頒布品・特別価格 4,500円

Mami-VSIF dongle for MDとMD/MD互換機用のドライバーを収録したROMカートリッジのセットです。
本来はMD用のフラッシュカートリッジ等を用意してドライバーを書き込むという事前準備が必要なのですが、本製品はドライバーのカートリッジが付属しているので直ぐに使い始めることができます。
本製品はWindows PCとMD/MD互換機が必要です。
→ 取扱説明書はこちらで確認できます。